3PLと総合物流施策大綱(2026年度~2030年度) -2

前のコラムでは、2021年度からの総合物流施策大綱を取り上げました。ここでは最新の2026年度からスタートした大綱について考えてみたいと思います。

この大綱に挙げられている取り組むべき施策は5つあります。

「サービスの供給制約に対応するための徹底的な物流効率化」

ここでは、物流ネットワークの自動化・省人化の推進(自動運転トラックなど)や効果的な物流体系の構築に向けたインフラ整備や新モーダルシフトなどの推進が挙げられています。
これに対し3PLには、物流ネットワークや輸配送モードの見直しのための専門的能力の強化と発揮が求められています。

「物流全体の最適化に向けた商慣行の見直しや荷主・消費者の行動変容、産業構造の転換」

改正物流法等を通じた荷主・物流事業者・消費者等の連携・協力の強化などが挙げられており、現在注目を浴びているテーマです。
これに対し3PLには、物流統括管理者(CLO)の支援が求められています。従来からの物流部門に対する支援に加えて、本来のロジスティクス領域に幅を広げた経営層への支援が求められています。

「持続可能な物流サービスの提供に向けた物流人材の地位・能力の向上と労働環境の改善」

トラック・倉庫・鉄道・船舶・港湾・航空等の物流人材の確保・育成、労働環境の改善、生産性向上の推進などが挙げられていますが、物流人材の地位・能力の向上は大きなテーマの一つだと考えています。
これに対し3PLには、専門的知識や能力の移転を通した物流業界全体の底上げと地位向上への関与が求められています。

「物流に携わる多様な関係者の連携・協力による物流標準化と物流DX・GXの推進」

フィジカルインターネットの実現を見据えた物流標準化・デジタル化の推進などが挙げられています。
これに対し3PLには、前の大綱でもあったように継続した活動として、新技術・新システムの活用が求められています。
AI、ビッグデータ、デジタルツインなどの活用や省力化・省人化機器の導入などが、テーマとして挙げられます。

「厳しさを増す国際情勢や自然災害等に対応したサプライチェーンの高度化・強靭化」

サプライチェーンの高度化を通じた我が国の物流の国際競争力強化の実現(港湾・航空ロジスティクスの強化など)が挙げられていますが、サプライチェーンの高度化や強靭化は、前の大綱でも取り上げられており、さらなる活動が求められています。
これに対し3PLには、サプライチェーンの最適維持体制確立として、サプライチェーンの範囲拡大や変更に対する柔軟な対応などができることが求められています。

2つの総合物流施策大綱から、3PLに求められているものを考えてきました。大綱から読み取れる取り組みテーマは、幅が広く、深いと思いますが、3PLが活躍する本来の領域のように思います。3PLは、これからさらに求められる存在であると思います。

委託されている3PLは、どんな対応をしていますか?

(文責 中谷)

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出典
総合物流施策大綱(2026年度~2030年度) 国土交通省 より作成