3PLと総合物流施策大綱(2021年度~2025年度) -1
新しい総合物流施策大綱が、2026年度からスタートしています。ここでは一つさかのぼって2021年度からのスタートの大綱から、3PLとしてはどのような対応をすべきか考えてみたいと思います。
この大綱では、環境変化に対する課題が5つ挙げられています。

人口減少の本格化や労働力不足への対応
物流における労働力は、特にドライバーが不足しています。これは2012年ごろから始まり、平均年齢が全産業平均に対して高く、若手の構成が低い状況が、今でも続いています。
これに対し3PLには、物流やロジスティクスに関する専門的な能力の強化・発揮が求められています。少ない労働力下においても、生産性を向上し、サービスレベルとコストを最適化する、同時に安定的な物流体制を構築するといった設計力や運営・管理力の強化が必要です。
Society5.0 の実現によるデジタル化・イノベーションの強化
日本のデジタル化を加速するためのデジタルトランスフォーメーション(DX)が叫ばれています。また、サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会の実現も取り上げられています。
これに対し3PLには、新技術・新システムの活用が求められています。新しい省力化・省人化機器の導入、ビッグデータやAIなどの活用のために、新技術・新システムの情報収集と評価、最適なものを選定する力、導入・運用をしていく力などが必要です。
新型コロナウイルス感染症への対応
在宅勤務やオンライン会議などが取り入れられるなど、働き方が大きく変わりました。物流面では、サプライチェーンの分断や調達先の変更など大きな変化がありました。
これに対し3PLには、そのサプライチェーンの変化に柔軟に対応できる力が求められています。
災害の激甚化・頻発化と国民の安全・安心の確保
地震や異常気象による被害などが発生するなど生活の安全が脅かされることが増えてきている状況において、物流面では、それらの災害にどう対応していくかを問われています。
これに対し3PLには、災害に対する準備と発生した場合の迅速な対応力が求められています。
地球環境の持続可能性の確保やSDGsへの対応
地球温暖化問題に対して、物流面でも脱炭素化などが求められています。また、SDGsに規定された目標・ターゲットを視野にいろいろな施策の実行が求められています。
これに対し3PLには、SDGsやESGなどを意識した活動が求められています。今までの財務的な視点の企画だけでなく、非財務的な企画・実行ができる力が必要です。
以上のことから、3PLに求められていることが幅広く、そして深くなっていることがわかります。役割を遂行できる実力をつけることが必要ですが、3PLはいろいろな面で求められる存在であるといえると思います。
委託されている3PLは、どんな対応をしていますか?
2026年度からの総合物流施策大綱については、次回以降に取り上げたいと思います。
(文責 中谷)
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出典
総合物流施策大綱(2021年度~2025年度) 国土交通省より作成


