3PLの契約書-1

3PL業務を委託する際の契約書は、物流業務を委託する契約書と内容が異なります。ここでは、3PL業務を委託する際の契約書について取り上げます。

3PL契約書ガイドライン

国土交通省では、2006年11月から「3PL事業促進のための環境整備に関する調査検討委員会」を開催し、物流事業者及び荷主企業双方の実態を踏まえながら、3PLの成功要因に関する検討を行っています。この成果物の一つとして「3PL契約書ガイドライン」が公開されています。
このガイドラインには、各条項に盛り込むべき内容とその説明が記載されています。例えば、「目的(業務の範囲)」では、次の2点について明記することが記載されています。
・荷主が物流事業者に委託する旨を明記しておくこと。
・荷主が物流事業者に委託する業務の範囲を明記しておくこと。
また、その説明として、明記すべき内容や物流事業者、荷主企業の双方にとって重要であることが挙げられています。
少し気になるのは、荷主と契約するのが物流事業者と契約となっている点です。3PL事業者との契約ですので表現が少し異なるように思います。

3PL契約で検討が必要な項目

ガイドラインには、契約書に追記するにあたって3PL事業者、および荷主企業で検討が必要な項目(重要なもの)として、3点があげられています。
・荷主の協力
・改善効果の評価項目および管理指標
・利益配分
これらは3PL業務の契約書に盛り込むべき重要な項目ですので、双方で十分に検討し、明記すべきです。

3PL契約の特色-荷主の協力

「荷主の協力」は、3PLの基本であるパートナーとして荷主業務を代行する意味からも、とても重要な項目ですので、可能な限り両者間でその内容について合意しておく必要があります。
荷主が対処・協力すべき項目の例として、次のようなものが挙げられています。
・荷主方針(物流目標、施策、拠点閉鎖・移転など)の提示
・委託物品内容(商品、荷姿、届け先情報など)の提示
・物流改善に関わる荷主側業務の改善の推進
・本業務を履行するために必要な荷主の記録及びその開示時期ならびに取得方法(契約完了から運用開始までも含む)の提示

3PL契約の特色-改善効果の評価項目および管理指標

3PL業務を荷主と3PL事業者がパートナーとして推進していくわけですが、その推進結果を評価することが重要です。具体的には、評価項目と管理指標、評価方法、評価の報告、管理指標の見直し、評価開始日、評価期間、評価サイクル、評価結果の是正方法、評価未達の場合の対処などについて明記しておくことです。これは、いわゆるKPI(重要業績評価指標)を使った管理の進め方に関する内容です。

3PL契約の特色-利益配分

目標を達成することによって得られる効果を配分すること、目標達成できなかった場合や目標以上の効果が得られた場合の対処に関して明記しておくことは重要です。この内容は、別コラムで詳しく取り上げたいと思います。

契約に対する考え方や利益配分については、以降のコラムで取り上げたいと思います。

(文責 中谷)

3PL活用に取り組みたい方、本格的な3PLの事例を知りたい方は、お問い合わせください。
Noteのフォローもよろしくお願いいたします。

出典 3PL事業促進のための環境整備に関する調査報告書 3PL契約ガイドライン 国土交通省 2007年3月  https://www.mlit.go.jp/common/000012598.pdf