3PL委託の注意点-1

3PLは、そのタイプによって注意すべき点が異なります。その注意点を知り、確認して委託することが成果を上げる第一歩です。ここではタイプ別の注意点を取り上げます。

アセット型3PLの注意点

最近あまり聞かなくなりましたが、3PLが日本に紹介された当初、アセット型とノンアセット型の議論が良くされていました。それぞれの特徴がありますので、その理解が必要です。
アセット型3PLは、輸配送手段であるトラックや物流センターなどのアセットを所有している3PLになります。別コラムでも取り上げましたが、アセットをもっているからと言って3PLといえるかどうかは別ですので、区別して考えておくことが必要です。
アセット型3PLで注意すべき点は、自社のアセット活用を優先していないかということです。例えば、物流センターの最適な立地がシミュレーションから導かれたとき、自社のアセットはそこから離れているのにその拠点を使うように提案することです。これは物流事業者の考え方です。最適な立地に自社拠点がなければ、その近辺に新たな拠点を設置することを考えるのが3PLです。
つまり、アセット型3PLに対する注意点は、3PLとして荷主の視点から検討した内容に沿って、実務を行うことができるかということです。

ノンアセット型3PLの注意点

ノンアセット型3PLは、企画や管理機能は有するもののトラックや物流センターというアセットを持たない3PLです。
ノンアセット型3PLで注意すべき点は、実物流事業者に対する管理などが十分できているかということです。3PLとして、新しい企画を作ったり、改善活動進めたりするのは得意だと思いますが、物流の実務は別事業者に委託しているため、委託している業務の実態などが十分把握できていなければなりません。事例では、3PLが日常の管理や改善を進めていましたが、委託先の現場の実態把握が不足しており、ピーク時への準備不足を見逃していました。結果、現場オペレーションのキーマンが過労倒れてしまい、その対応に多くの労力をかけることになりました。
つまり、ノンアセット型3PLの注意点は、実務の実態を把握し、十分な管理できているかということです。

ノンアセット型3PLの新しい形

ノンアセット型3PLが物流実務を管理している場合の注意点について取り上げましたが、近年物流の契約は荷主のままで、継続的にコンサルティングを行う3PLの事例も出ています。この場合は、3PLは荷主の一員として、企画や管理、改善活動の推進が役割となります。事例としては、バラバラだった物流関連データを一元化し、BI(ビジネスインテリジェンス)を活用して日常の全体から詳細まで管理するとともに、問題点をいち早く発見し、生産や販売を巻き込んで改善を進めていくというものがあります。これこそ、本格的なノンアセット型3PLの形の一つであるといえます。
このような場合の注意点は、企画や改善に対する力量があることは言うまでもなく、さらに物流の枠を超え、生産や販売も巻き込んだ企画ができるかということです。

次のコラムでも、引き続き注意点について取り上げたいと思います。

(文責 中谷)

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